こんにちは、朝ドラみ隊です。
金曜のあさイチに直言さんが出演するそうですよ! 楽しみです!(現実逃避)
【虎に翼】第9週3話あらすじ
寅子が写真を片付けなければ見つかることはなかった優三の死亡通知書。直言は、それを半年近くも隠していたのだ。寅子の脳裏によぎるのは、優三と別れたあの日のこと。五黄の虎が作ったお守りを握りしめ、翌朝くしゃくしゃの泣き顔で戦地に向かっていった優三。大切な人の死を知って、寅子は感情をうまく出せなくなっていた。
悪いことは続くもので、直言の病状は悪化の一途を辿り続けている。診察に来た医者は、直言はもう長くないから覚悟をするようにと伝え、帰っていく。皆が与えられた情報の多さに慌てふためく中、寅子だけは冷静に、各員に行動の指示を出していた。
それから数日後。どんどん弱って、もう体を動かすことも満足にできない直言は、話があると言って皆を呼び出した。寅子の冷たい視線が直言に突き刺さる中、直言はおずおずと口を開く。
「なあトラ。直道が亡くなっても、花江ちゃんは猪爪の人間でいられるんだよな?」
静かに「はい」とだけ答える寅子。直言はその返答を聞いて、安堵し、大きく息を吐く。花江は猪爪家の人間なのだから、いつまでもこの家にいていい。けれど、もし花江に新しい”いい人”が出来たその時は、子供のことは気にしなくていいから、その人と幸せになりなさい。精一杯花江のことを想って言葉をかける直言に対し、花江は眉をひそめ、口をとがらせている。寅子に至っては、話が終わったなら仕事に行くと言って立ち上がってしまう。寅子を止めたのは花江だった。
「終わりなわけがないでしょう!?」
直言の懺悔
「お義父さん……今する話、それじゃないです」
これが親子の最後の会話になるかもしれないのに、2人はあえて本題から目を背けようとしている。それを花江は許さなかった。直言がやったことはとんでもなく酷いことで、寅子は怒ったり、罵倒したりする権利があるはず。自分の感情に素直になるべきだと、花江は涙ながらに訴えかける。
「お義父さんとは生きてるうちにお別れできるんだから」
花江に懇願され、寅子は静かに直言の前に歩み出た。弁明があるなら聞いてやるとでも言いたげな寅子に対し、直言は開口一番「ごめん」と頭を下げる。書類を見たとき、寅子が倒れては猪爪家が駄目になると直感で感じた直言は。思わず書類を隠してしまったのだ。時が経つほど言いづらくなり、寅子の仕事先もなかなか決まらず、言い出せなかった。しかしそこに花江が一言。
「トラちゃんのせいにするんですか?」
直言は自身を、弱く、駄目で愚かな男だと評価する。いつも寅子に頼りっぱなしだったことを謝罪し、これまで胸の内に秘めていた後悔と謝罪を1つ1つ挙げ始めた。
寅子が結婚相手に優三を選んだ時、本当は花岡がいいと思っていたこと。
花岡の家柄を確認させ、菓子折りを持って行ったことがあること。
優未に会わせてくれたことには感謝するが、直道と花江の結婚のように、素直に喜べなかったこと。
共亜事件の時、寅子を鬱陶しいと思ったことがあること。
直明があまりにもよくできた息子だから、自分の子ではないかもしれないと疑ったこと。
女が強い猪爪家に花江が来てから、花江がどんどん強くなることを嫌だと思ったことがあること。
その件で、直道とこっそり寿司を食べに行ったことがあること。
寅子の縁談が駄目になった時、娘を嫁に出さずに済んで嬉しかったこと。
優未を高い高いしたときに、鴨居に頭をぶつけさせてしまったこと。
延々懺悔し続ける直言を遮って、寅子は思わず言ってしまう。
「えっ、まだ続く?」
直言の懺悔は、しきれないほどある。自分が役立たずなばかりに、皆には苦労をかけてしまった。申し訳なくて死にきれないのだ。頭を下げ続ける直言に、寅子はしばしなんと言葉をかけるか迷った後、そっと口を開いた。
半年がかりの隠し事『佐田優三 戦病死』
「でも、家族で女子部に行っていいって言ってくれたのは、お父さんだけだったよ」
「誰の前でも私を可愛い、凄いって、いっぱい褒めてくれたのはお父さんだけだった」
女子部進学を応援してくれた直言。女学校の先生を説得してくれた直言。共亞事件前、自分が大変な時に、それでも寅子の幸せを第一に考えてくれた直言。一緒に試験合格を喜んでくれた直言。その事実は、これから先も変わることはない。
その言葉を聞いた直言は、真剣な顔で「当たり前だろ」と言う。
「トラは俺の誇り。宝物なんだから」
直言に強く手を握りしめられる寅子。寅子が満足げに頷いたのを見た直言は、最後にもう1回謝罪して、そのまま倒れ伏してしまった。
慌てて駆け寄る一同だったが、直言はすっきりした顔で寝ているだけ。寅子は寝ている直言の頬に手を当てると、思い切り頬の肉を中心に寄せて変顔を作った。皆、笑いつつも涙をこぼしている。
数日後、直言は静かに息を引き取った。

直言さん、病没……。まだ水曜なんですけど……
あぁ……猪爪家から癒し枠がまた1人……。
本日の放送ですが、なんだか直言さんらしい最期だったように思います。どこまでも親ばかで、ちょっと抜けたところがあって。多分花江ちゃんが求めていたものはそういうものではなかったと思うのですが、寅子は直言の気持ちも理解して、そのうえで良しとしたのだと思います。もともと直言さんは、家族のためになら頑張れる人なので、最期に力を振り絞ってこれまでの懺悔をしたのかな……なんて感じました。
最後の寅子の行動は、そんな親ばかな父へのささやかな抵抗と、直言を思い出すときは笑顔で思い出したいという気持ちは混ざったものなのかなと推測します。かつて試験前の優三さんに見せたみたいに。戦地へ赴く優三さんと変顔をしあったように。
そして花江ちゃんの「今じゃないです」って結構な名言だと思っています。
花江ちゃん強くて可愛い。いい子。
父の懺悔に「知ってた」と思わずにはいられないネットの反応
直言さんが優三さんの死を隠していた理由が寅子のためだけでなく利己的な理由も含まれてて、それでも娘が大好きなことは十分に伝わって、ドラマ的な美しい死じゃなかったのがリアルでうなったし最後の寝落ちからの死で少し笑ってしまった