こんにちは、朝ドラみ隊です。
こんなに嬉しくない祝賀会もなかなかないと思います……。
けれど、寅子が自分の意見をはっきり言ってくれたおかげで多少スカッとできたのは救いでしたね!
【虎に翼】第6週5話あらすじ
史上初の女性弁護士誕生のニュースは、それはもう大々的に報じられ、寅子はどこに行っても1日中祝われ倒される日々を過ごしていた。
寅子を祝いたいのは花岡も同じだ。彼はたとえ寅子が不合格であったとしても、もう一度挑戦するよう説得するつもりだったと言う。
「俺がいるから。その時には、俺も一人前になってるからさ」
寅子には、その言葉の意味がよくわからなかった。
その日は大学で、女子部合格者3人を後輩たちが祝うイベントも開かれることになっていた。後輩たちは奇しくも敗れたが、来年もまた試験に挑戦するそうだ。女子部お取り潰しも免れ、大学にくる相談は増加の一途をたどっている。学長も笑いが止まらないようだった。
よねの決意。遠ざかる思い出の日々
夜には学校主催の祝賀会が執り行われる。そこには花岡や轟など級友だけではなく、新聞記者なども大勢招かれ、大層華やかな場になるそうだ。準備のために帰宅した寅子は、佇むよねを発見し家に招く。
「……花だらけだな」
皆に祝われるものだから、猪爪家の机にはどこもかしこも頂き物の花が飾られている。よねは一息つくと、おもむろに自分の試験の時の出来事を話し始めた。
「私の口述は完璧だった。だけど……」
いつものスーツで試験に臨んだよねは、その恰好を馬鹿にされ、思わず言い返してしまう。恐らくそれが不合格の原因ということだった。それでもよねは自分を曲げずに、そのままの自分で試験に合格してみせると寅子に誓う。
その後はるがよねを夕飯に誘うのだが、よねは仕事があるからと丁重に断りを入れる。いつでも遊びにいらしてちょうだいと笑いかけるはるに対して、よねは何やら複雑な表情を浮かべながら、小さな声で返事をしていた。
そして別れ際、ようやく決心がついたのか、よねが発した言葉があった。
「言うのが遅くなったが、おめでとう」
それだけ言い残し、彼女は足早に去っていく。その後ろ姿を見つめる寅子の脳裏には、女子部の面々と過ごした苦しくも楽しい日々の記憶がフラッシュバックしていくのだった。
「法改正がなされても、結局女は不利なままだ」
夜、寅子は2人の先輩と共に祝賀会の会場にいた。会場には様々な人がいたがいずれも男性。共に苦難を乗り越えてきた女子部の皆は誰一人いない。
「さすが、日本で1番優秀なご婦人方だ」
とある記者が発したその言葉が引っかかる寅子。その姿を見て記者は謙虚さも持ち合わせていると褒め沿えるが、その発言も寅子にとっては気になるものだった。
「私は1番になりたくて死ぬほど努力してきた。でも、試験に合格しただけで、自分が女性の中で1番だとは口が裂けても言えない。志半ばで諦めた友。その道があることすら知らなかったご婦人だっているのだから」
寅子の頭の中で、試験後から漠然とくすぶっていた考えがまとまっていく。寅子はずっと怒っていたのだ。
「法改正がなされて女性が男性と同じ試験を受けても、女性は検事にも裁判官にもなれない。女というだけでできないことばかり」
生い立ちや信念、恰好、そして性別。あらゆることでふるいにかけられない社会に皆で変えていくべきだ。そんな社会で寅子は1番になりたい。そのために自分は男女関係なく助けたいと宣言。白けた会場の中に、桂場の控えめな笑い声だけが響く。寅子の宣言を報じたのは竹中だけだった。
この時寅子は、本当に”どんな地獄でも突き進んで見せる”と思っていた。しかし、新しく誕生した女性弁護士に対する逆風は、男性から向けられるだけではないことを後に知ることになる。

苦難を乗り越えた寅子。次の敵はさらに大きく!
よねさんを推している身としては、彼女が寅子に祝福の言葉をかけるまで、どれだけの葛藤があったかと思うととても苦しい気持ちになります。でも家の前で待っていたよねさんはとてもかわいかったです。啖呵を切って不合格にされたと聞いた時はあーあと思いつつも、よねさんはそれでいい!そこがいい!となってしまいました。
そして祝賀会での寅子の演説。
選ばれた人しか参加権がない中での1番ではなく、皆に平等に開かれた場でも1番を目指したいという寅子の意思が明言されたのは感動ですね!彼女は最初、自分の家が一般家庭だと思っていたようですが、実際はかなり裕福な家庭ですから……。女子部の皆と過ごしてきた中での気づきでしょう。
しかし、苦楽を共にしてきた仲間は誰もこの場にいない。華やかなのに寂しい祝賀会でした。
そして来週、寅子に新たな地獄が襲い掛かります。誕生したばかりの女性弁護士に対する世間の信用のなさ……こればかりはどうしようもないと思うのですが、寅子はどう立ち向かっていくのでしょうか? 来週も楽しみです。

寅子の怒りに共感するネットの反応
寅子ありがとう、怒ってくれてありがとう。私たちはいつだって怒ってくれる人のおかげで道が切り開かれてきたことを忘れちゃいけない