【朝ドラみ隊】虎に翼第120話ふりかえり:多岐川が託した「愛」の裁判所。気になるネットの声も調査!

虎に翼第120話 朝ドラみ隊

こんにちは、朝ドラみ隊です。

固く閉ざされたふすまが開いて、本当の名前を呼ばれる……。素敵です

【虎に翼】第25週5話あらすじ

遂に提出されてしまった少年法改正に関する諮問。

これを受け、寅子たちは多岐川に家庭裁判所創立者としての意見を聞きに行く。

それぞれの覚悟が入り交じり、物語を大きく動かす。意見書は桂場の手に届くが――

6月21日。家庭裁判所創立メンバー再集合

昭和45年6月17日。法務大臣から少年法改正に関する諮問が法制審議会に提出されました。

そしてその次の日曜、6月21日。

家裁創立メンバーは多岐川の家で集合し、彼の意見を聞く手筈になっていました。

少し早く着いた寅子は、香子に案内され、多岐川の部屋へ向かいます。

(寅子)薫ちゃんはその後どう?

(香子)ほとんど口はきいてくれないけど、大学には真面目に通っているみたい

(寅子)そう、よかった……

多岐川の部屋の前に着いた2人。すぐに戸を開けることはせず、おしゃべりは続きます。

母は最大の理解者だった

廊下で寅子と香子が話している内容は、多岐川のそばにいる薫にすべて筒抜けでした。

(香子)でも、もし、私やトラちゃんが今学生だったら同じ行動をとった気がするの。……暴力はいけない。でも声をあげた記憶は、自分の芯になる

その言葉を聞き、うずくまった薫の瞳からが零れ落ちます。

(香子)どうぞ

多岐川の部屋のふすまを開ける香子。

香子たちはそこで、薫と出くわします。娘の涙を見て、香子は慌てて駆け寄りました。

(香子)どうしたの? 何かあったの?

(薫)…………

母・キレる

(薫)……今さっきね、別れてきたの。恋人と

愛している相手に自らの出自を打ち明けた薫。

しかし、恋人は思いもよらないことを言い放ったのです。

(薫)『私の血筋が問題だから結婚までは考えられない』って……

娘の言葉を聞いた香子は静かに首を横に振り、朝鮮語で何かを呟きました。

(薫)……どういう意味?

(香子)『ありえない』

長年で染みついてしまった習慣

香子の静かな怒りに、思わず吹き出した薫。

(薫)……よかった! 結婚する前にどうしようもない男って分かって!

(寅子)その通りよ! 別れて大正解!

寅子も、香子も、薫も。気持ちよく吹っ切れた3人は笑います。

その賑やかな声が、多岐川を起こしました。

ちょうどそこへやって来た汐見。買い出しに行っていた彼は、小橋と稲垣を連れていました。

(汐見)佐田さんお待たせ。買い出し中に……

(寅子)あっ! あぁっ!! やだ!!!!

寅子が勢いよくふすまを閉める後ろで、香子は顔を隠します。

それは、長年で染みついた反射のようなものでした。

取り戻した自らの名前

(汐見)ごめんね、あの…………お……お着換え中で……

(稲垣)言ってくださいよ~

(汐見)ごめんね……

ふすまの隙から中を伺わせまいと、鉄壁の守りを見せる汐見と寅子。

しかし、香子は「もういい」と言って、汐見に戸を開くよう頼みます

(香子)もういいよ……もうやめる

薫へと向き直る香子。その目は決意に満ち溢れています。

(香子)薫の前で、崔香淑を取り戻してみたい

「愛だなぁ」と静かに呟く多岐川。

香子の覚悟を聞き届け、戸を開ける寅子と汐見。

小橋と稲垣は、目が飛び出そうなくらい見開いて、香子の名を呼ぶのでした。

(小橋)お……お前は……!! 崔香淑!!

久しぶりの愛の抱擁

ゆっくりと起き上がった多岐川は、小橋と稲垣に向かって手を広げます。

(多岐川)岡山家裁所長……鹿児島家裁所長……! 遠いところ、わざわざありがとうな

3人が久しぶりの愛の抱擁を交わす外で、ヒャンは薫に自らの過去を語り聞かせていました。

日本に来た理由。辛くても弁護士を目指し続けた理由。密かな夢など、話題は尽きません。

一方室内。

多岐川に少年法改正要綱が手渡され、皆、彼が読み終わるのをじっと待っています。

(多岐川)……今さっきの感動が全部吹き飛ぶな。これは

(寅子)はい。この法務省の少年法改正要綱を読んで思うところをお話いただけますか?

法務省の改正要綱は、「愛の裁判所」の理念からは遠くかけ離れたもの。

多岐川は慎重、かつ明確に怒りを言葉にしていきます。

多岐川、命を燃やして言葉を紡ぐ

法務省の少年法改正案は、家庭へ送致される年齢の引き下げや家裁の刑事裁判化など、家庭裁判所のあり方を根底から覆すようなものばかり。

当然多岐川は、これに反対の意を示します。

(多岐川)刑罰を課して、執行猶予をつけておしまいではなく、保護処分により家裁の人間と……己と向き合い、心身の調和をはかる方が適切で、再犯を防げる可能性が極めて多い。

家庭裁判所創立者の言葉を一言一句聞き逃さぬよう、寅子たちは必死にメモをとっています。

(多岐川)非行少年の更生のため……愛を持って実務に携わる我々は…………

多岐川の見開かれた瞳から、一筋の涙がこぼれていきます。

(多岐川)強く……望む……!!

その夕方、多岐川は桂場に電話で抗議文の草案を取りに来るよう頼みます。

しかし桂場はこれを拒否。

多岐川はわざと声を張り上げ、電話を着られる直前まで受話器に怒鳴ります。

そこへ、新たな客がやってくるのでした。

兄妹。久しぶりの再会

やってきたのは香淑の兄、潤哲。

薫が多岐川に頼みこみ、はるばる韓国から多岐川邸へ来てもらったのです。

(汐見)お兄さん……本当に……!

(ヒャン)……謝らないで

ヒャンは潤哲に顔を向け、朝鮮語で言いました。

(ヒャン)あの時の事……私も、圭さんも、兄さんも…… みんな悪くて、悪くない……!

その日の多岐川家の食卓は、家族みんなが笑いあう、とても温かいものでした。

多岐川から桂場へ、最後のメッセージ

夜、最高裁長官室の桂場の元を久藤が訪ねてきました。

ノックもせず、どこか魂の抜けた様子の久藤は、弱弱しい声で言います。

(久藤)タッキー、今さっき亡くなったそうだよ

動かなくなった桂場を気にせず、久藤は机の上に抗議文を置き、そのまま出ていきました。

(桂場)…………

置かれた抗議文に、ゆっくりと手を伸ばす桂場。

彼の視界には、「司法を託した」といって笑う多岐川の姿が見えていました。

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大団円の兆しが見えない次週予告

ヒャンちゃんと薫ちゃん。

失った時間を埋めるように縁側で会話していたのがとても印象的でした。

 

閑話休題。

次週予告で気になった部分を予想&考察していきます。

  1. 「 ”切り捨てた” ということですよね?」発言
  2. 寅子が誰か(男性)の腕についている “何か” を見て愕然とするカット
  3. 10年以上立つのにセーラー服のままの美佐江さん

1については、少年法改正案についてのことでしょう。

青年層の設立とは、18,19歳を未成年と扱わないということ。

増大する未成年の犯罪を前に、18歳を境に厳罰化が出来るようになるという意味でもあります。

17歳でも18歳でも、年齢に限らず向き合ってきた寅子たちにとって、これはありえないことです。

よって、この言葉の真意は「18歳~20歳になる子の更生を諦めた」「見捨てた」という意味になるのではないでしょうか。

 

2と3はついに来たかという感じです。

「人を殺してはいけない理由」に答えを見つけられなかった美佐江。

美佐江さん、彼女はどうなったんでしょう。東大に入学したとの話ですが、その後の状況は全く分からないままです。安保闘争には参加していたのか。結局、新潟の時に倉庫に火をつけたのは誰か。

美佐江は危険を予知する能力が非常に高いため、自ら手を汚している可能性は低いと考えます。

だからこそ、ミサンガで相手の心を誘導する。

展開予想としては、

学生運動で捕まった生徒の中に、ミサンガを所持していた人物がいた。

┗美佐江の影がちらつく

┗その後、大規模な学生運動に美佐江が関わっていることが発覚――

辺りでしょうか。1960~1970年代は学生運動が盛んにおこなわれた時期であり、Wikipediaの年表などでその数を知ることができます。(詳しくはこちら

多くの学生が拘束され、時には死者も出ている学生運動。美佐江再登場の場としてはこれ以上ない状況なのではないでしょうか?

 

残り2週。片付くのか分からないくらい問題がありますが、まずは月曜日を待ちたいと思います。

以下、参考になるリンクを置いておきますので、気になる方だけでもご覧いただければ幸いです!

👇多岐川さんが遺した「少年法改正の意見書」について

「虎に翼」の“はて?”を解決!「“愛”を貫いた男、多岐川幸四郎……思いを託した『少年法改正反対の意見書』の実際」
朝ドラ見るるが「虎に翼」にまつわる素朴な疑問を専門家の先生たちにぶつけ、解決していく連載コラム。第24回は【“愛”を貫いた男、多岐川幸四郎……思いを託した『少年法改正反対の意見書』の実際】がテーマです。NHK解説委員の清永聡さんにお伺いしま...

👇桂場さん黒幕説? 当初から変わらない彼の目標について

【虎に翼】果たしてドラマで描くのか、桂場のモデルとなった最高裁長官がリベラル派法曹を弾圧した「ブルーパージ」(JBpress) - Yahoo!ニュース
寅子は1932年に明律大学女子部に入学する前から桂場と親交があった。終戦後の1947年、寅子が司法省(現・法務省)に採用を求めたときの人事課長も桂場だ。  その後も寅子は桂場に支えられてきた。第

 

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ネットの反応

多岐川さんの瞳が美しかった。 多岐川さんも桂場さんも素晴らしかった…

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