こんにちは、朝ドラみ隊です。
今回の考察は気合を入れました。ぜひご覧ください
【虎に翼】第14週3話あらすじ
子供の親権を互いに手放したいと考える親子。
家事部と少年部が手を取り合うべきなのに、理想を果たせず寅子は苦悩する。
航一は言う。「できないことにも意味がある」。数日後、寅子はその意味を理解することに……
家事部・少年部単独では、真の解決にはたどり着けない?
今日の寅子の仕事は、子供の親権を巡る調停の聞き取り。
両親は共に、親権を放棄したいと望んでいるようです。
彼らの子・梶山栄二くんは、3度の窃盗を繰り返し、少年部で調査が行われていました。
栄二くんのためには、家庭環境から受けた影響を鑑みて判断する必要がある。
調停後、寅子はまっすぐある場所に向かいました。
「お互いの審判に影響を及ぼしあってはならない!」
(壇)(少年部と家事部は)お互いの審判に影響を及ぼしあってはいけないの
(寅子)ただ私は、少年部と家事部が連携して事件にあたることで、見えてくる希望の光があるのではないかと……
(壇)こちらの審判はこちらの審判、以上!
取り付く島もありません。
笑顔の優未に寅子「満点を取りなさい」
体調不良のため、いつもより少し早く帰宅した寅子。
その姿を見た優未は、直人、直治と共に1枚の紙を差し出します。
(優未)これ見て!
(直治)優未、頑張ったでしょ?
満面の笑みで優未が差し出した84点のテスト用紙。
(寅子)間違えた部分はきちんと復習して勉強するのよ。そうしたら次は100点だから
(優未)……はいっ!
笑顔を取り繕う優未を、直明は心配そうな顔で見つめていました。
優未はお姉さんだから、へいき
翌朝、優未の「行ってきます」で目が覚めた寅子。
慌てて優未を送ろうと起き上がりますが、「お姉さんだから平気!」と拒否されてしまいます。
たとえ生理中であっても、仕事は山積み。
多岐川に打ち合わせを持ち掛けられますが、今日の寅子に時間の隙間はありませんでした。
寅子の胸の中で輝く、長官の序文
お昼。先客があった寅子は竹もとに向かいます。
寅子との約束相手は航一。彼は先日の礼と謝罪をするために寅子を呼び出したのです。
(航一)……すみませんでした。父の病気のこと、黙っていて
(寅子)いえ、なんとなくは分かっていました。父が亡くなる前と、長官のお姿が重なることがあって
あの日、長官が竹もとで読み上げた文章は、今も寅子の胸に刻まれていました。
民法だけじゃない。新しくて理想的なことを行うには、相当の苦労と時間が必要。
栄二くんも問題が上手くいかないと悩む寅子に航一は「上手くいかないこと自体にも意味がある」と励ましの言葉を送りました。
尊属殺は合憲。反対者はたった2人
(山本)では、多数の決が集まりましたので、憲法に違反しない……合憲ということでよろしいですか?
(神保)当然、異議なしです
(穂高)…………
今回の議題は『尊属殺が違憲か否か』。
参加者15人中、違憲であると票を投じたのはたった2人。
穂高先生と、矢野という人物だけでした。
法の下に平等のはずなのに、罪の重さが異なっている
昭和25年、10月。
食事中の猪爪家の視線は、1枚の新聞記事に注がれています。
『尊属殺規定は合憲』
道男は寅子に尋ねました。
(道男)……尊属殺って何?
(寅子)自分より上の世代を殺してしまうこと
一般的な殺人では、無期懲役、死刑、または3年以上の懲役が科せられます。
ところが尊属殺が認められた場合では、無期懲役、または死刑のみが刑罰の対象となるのです。
憲法14条では法の下の平等が定められているのに、刑罰の重さが異なる。
特に今回の事案は、容疑者が日常的な虐待を受けていたなど、情状酌量の余地がありました。
そのため一審では執行猶予付きの判決が下っています。
しかし、尊属殺にあたるとなれば話は変わってきます。
(寅子)残念だけど、裁判はやり直し。恐らく被告人は、もっと重い刑罰になる……
やるせない空気が食卓を包みました。
『出来ないことにも意味がある』
また記事では、穂高先生と矢野なる人物の2人が反対したことも取り上げられていました。
(直治)2人なんて、それっぽっちっじゃ何も変わらないよ
(寅子)……ううん。そうとも言い切れない
判決が下っても、判例は残る。
判決が覆らなくても、声を挙げた人の声は消えない。
自分の行動が、いつの日か、誰かの力になる。
それはまさに、『出来ないことにも意味がある』ということなのです。

穂高先生の「違憲」指摘は20年後桂場さんによって果たされる!?
今回話題となった尊属殺、なんと平成7年(1995)まで規定されていたそうです。
昭和48年(1973)に違憲判決が最高裁から出て、平成7年まで形だけ残り続けていた状態でした。
違憲判決が下るきっかけとなった裁判はこちらのリンクをご覧ください。
重要なのはここからです。
違憲判決を下した最高裁判所長官の名前は石田 和外
彼は過去、帝人事件の第一審裁判を担当し、その名文句で「司法界に石田あり」と言われた人物です。そして帝人事件とは、東亜事件のモデルとなったとされる事件のこと。
【虎に翼】で直言さんたち全員に無罪を言い渡したのは桂場さんでした。
つまり史実をなぞるのであれば、尊属殺に違憲判決を下すのは20年後の桂場さんということになるのです!
そして昭和48年は、寅子のモデル三淵さんもまだご存命。
これは桂場さんの大活躍を見られるということではないでしょうか……!!
その場合、穂高先生が「違憲」の意思を示したことも生きてきます。
アツい……アツすぎます!
石田さんに関してはこちらの記事をご覧ください!👇

ネットの反応
尊属殺人が違憲となるのは20年以上も後のこと。法も社会も急には変わらないけど、声を上げ続けることが大事だよね