コロナウイルスによる犠牲者への黙とうで始まったバルサ×マジョルカ。
メッシはひげをそり、久保はなんだか大人びている。日本人にとっては久保がどうバルサに立ち向かうか。明日のスペイン紙の見出しが「取り逃がした久保にやられたバルサ」なんてなれば一番いい。
バルサvs久保。多くの日本人とともにただ久保を応援する。そんなふうにただ応援することが楽しい選手なんてそうそういない。データによると久保によのドリブルはメッシに匹敵する。そんな本堂もあったとか。
キックオフ。
どうしたってスタジアムのバーチャル監督に目が行くなぁなんて思ってたらいきなりビダルのヘディングシュート。バーチャル観客の歓声は無し。0-1。これでゲームは99%決まった? 思ったけど口に出したくない。
久保、右サイド長い距離を縦にスピードのあるドリブル。久保ってこんなにスピードあったっけ? 大人びた体つきの理由は肉体改造の表れか。
バイタル近くまでマジョルカが押し込むと、久保にボールが集まり続ける。久保は中断期間期間に確固たるポジションを築いたようだ。誇らしい気持ち。エースの風格はある。
久保がボールを持てば、バルサ相手でもやすやすとペナルティエリア内に侵入する。これはもしかしたら久保からコーナーで1点くらいとれるかもしれない。
久保、またもスピードでバルサを置き去りに。下がればサイドバックのようにボールを運び、ゴール前では減速しながらエリア内に侵入する。2つのスタイルを明確に使い分けている。ヤヌスの鏡。苦しければフリック。
22分。得意のカットインからシュート! テアシュテーゲンの好セーブ。その後もシュート。FKよくシュートを撃てている。
36分、ブライスライトのライジングシュートで0-2。無観客だが終戦の雰囲気。
https://www.rcdmallorca.es/より
されど久保、だけど久保。後半開始。
68分、少し疲れて来た? 両チーム停滞ムードの中で久保のドリブル。パス、パス。79分。ドサクサ紛れにアルバがゲット。0-3。マジョルカからすれば守備クオリティの低いゴール。久保は少し疲れたか。それとも監督からなにがしかの指示が出たか。それをもケガの危険を考えたか。前を向いてもパスの選択が多くなる。終戦ムード。93分に復帰のスアレスが自分でとれるのにメッシにおぜん立てして0-4。メッシはマジョルカの連続ゴールをさらに伸ばした。メッシはこれで12シーズン連続の20ゴール。それがフィナーレ。
久保は結局ゴールを得られなかったという試合。でも良かったのは間違いない。ただマジョルカは、チーム全体の要求が低い。それはバルサと比べれば顕著ともいえる。
久保が成長を続けるには、マジョルカでは物足りなくなるかもしれない。シーズンまだ残り10試合。酷暑のバカンスが待っている。
(新井一二三)
(アイキャッチ画像はhttps://www.fcbarcelona.jp/ja/より)
関連動画は次のページから!