こんにちは、朝ドラみ隊です。
花岡さんからかつてのキラキラが失われている……。
そして今回はついに!ようやく!待望の!「アレ」が登場しましたね!
【虎に翼】第10週4話あらすじ
1つのベンチに並んで座り、弁当を食べる寅子と花岡。
2人は互いの近況を話し合います。寅子は司法省の民事局で民法改正のために働いていること。花岡は1年ほど前に東京地裁に戻ってきて、判事として食糧管理法違反の事案を裁いていること。食糧管理法とは、物資や食料などを闇取引する者達を裁く法律です。
寅子は思わず自分と花岡の弁当を見比べました。互いに質素とはいえ、寅子の方がはるかによい内容です。それは食糧を闇市で買ったからにほかなりません。思わず弁当を閉じる寅子に花岡は言います。
「別に、猪爪を告発したりしないよ。生きるために必要なことだ」
それでも後ろめたさを感じる寅子に、花岡は「変わらないね、君は」と感慨深そうに言いました。
寅子が変わらない。なんて言ってくれるのは、今では花岡だけ。自分は大人になって、謙虚になってしまったのかもしれない。
悩む寅子に、花岡はある人の言葉を伝えます。
「前も今も全部君。どうなりたいかは自分で選ぶしかない。……本当の自分を忘れないうちに」
それはかつて、梅子が花岡に送った言葉でした。
正しさのはざまで苦しむ花岡
お昼も終わり際、弁当をしまって花岡は立ち上がります。
寅子は彼を引き留めました。その手には半分に割られた板チョコ。
花岡はなりたい自分に反するからと受け取りませんでしたが、子供のためと言われ、チョコを受け取ります。2人はまたごはんを食べる約束を交わし、別れるのでした。
寅子が職場に戻る一方、花岡は桂場の元を訪れていました。
「懐かしい人の顔を見たら、桂場さんの顔も見たくなってしまって」
桂場は花岡を見ると、しっかり休むよう言います。
しかし花岡はその言葉には答えず、独り言にも似た言葉をこぼしました。
「人としての正しさと、司法としての正しさがここまで乖離していくとは思いもしませんでした。……でも、これが俺たちの仕事ですもんね」
彼は引き留めようとする桂場に一礼したあと、その場を去っていきました。
戦争で苦しまなかった人なんていない
夜、ホーナーからもらったチョコを家族皆で分けていた寅子たち。
久しぶりの甘いものに舌鼓を打っていると、花江が悲鳴を上げます。見ると生垣の隙間から、男が2人、家の中を覗いていたのです。彼らは寅子が自分たちを見た事を把握すると、親し気に手を挙げました。突然の来客はホーナーと久藤だったのです。
「ホーナーが今夜、どうしても今夜君に渡したいといってね?」
久藤の言葉に続くよう、ホーナーも言います。
「やはりチョコ1枚では足りないでしょう」
ホーナーの”チョコレート”という言葉に反応した直人と直治は、思わず隣の部屋から顔を出してしまいます。花江はホーナーたちが入ってくる前に、幼い子供たちを連れて隣の部屋に隠れていたのでした。
直人、直治、優未、そして花江を順に見たホーナーは思わず眼がしらを押さえます。彼もまた、戦争で多くの親戚を失った被害者だったのです。
花江はホーナーに英語で礼を伝え、子供たちは喜んでチョコを分け始めました。
その光景を見ていたホーナーは寅子に言います。
「子供たちのために頑張りましょう」
「……もちろんです!」
子供たちも、花江も、はるも。皆が笑顔のまま、穏やかな時が過ぎていきました。
封建的家族制度の『一掃』
翌朝の寅子は女性代議士たちの元を訪れ、意見書の最終確認中です。
『我々は封建的家族制度の残滓を一掃し、世界に誇るに足る真に民主的な民法改正が実現されることを希望する』
寅子が書類を確かに受け取り、会は終了したかのように見えました。
ところが寅子は立ち上がり、女性代議士たちに声をかけます。
「あの! 私も署名させていただいてもよろしいでしょうか!」
返事は返ってきません。立花はすっくと立ちあがったかと思うと、ずんずんと寅子の方に歩いてきました。緊張で肩を強張らせる寅子に立花は言います。
「当たり前じゃないか!」
物の見え方が全く違う。それだけだ
民法改正審議会、当日。
会場にいるのは寅子以外皆男性で、久藤、神保教授や穂高先生はもちろん、桂場も呼ばれていました。彼は番犬代わりに久藤に呼ばれたのだとか。
会議開始早々、室内には緊張した空気が走ります。保守の代表とも言われる神保教授は、現行制度の撤廃を反対。一方穂高先生は、現行制度はGHQや憲法と均整がとれていないことを指摘します。こんな調子でやり取りが続き、会議は休憩に入りました。
桂場はその隙に干し芋を食べようとしていましたが、案の定寅子に妨害されます。
神保教授と穂高先生の不仲を心配する寅子に、桂場は顔色1つ変えず言いました。
「物の見え方が全く違う。それだけだ。司法には相反する意見・主張が必要だ」
桂場の説明で納得する寅子に、声をかける人がいます。その人物の正体は、穂高先生でした。
ようやく取り戻した『翼』
穂高先生は寅子に改めて謝罪した後、新しい仕事を紹介したいと言います。
彼は自分のせいで寅子が苦しませ続けていることを非常に後悔していました。家族を養うために嫌々法曹界で働かなくともいいよう、家庭教師の仕事を勧めてくれたのです。
しかし、その言葉が寅子の中で大きな疑問として膨れ上がりました。
「待ってください……不幸? 私が? はて……はて?」
寅子の様子を見ていた桂場は、心なしか目が輝いているようでした。

「はて?」寅子の完全復活は目前か?
久しぶりの「はて?」でしたね! 思わずニヤリとしてしまいました。
私は寅子の「はて?」は、彼女の翼だと思っています。そして牙は、彼女の頭脳。
はて?と思うを力に変え、持ち前の頭脳で分厚い壁を壊していく寅子!
これが私の考える『虎に翼』です。
『虎に翼』の本来の意味とは違いますが、どこまでも飛んでいく寅子に相応しい言葉だと思うのです。

まさかの花岡再登場で喜びを隠せないネットの反応
梅子さんの教えはちゃんと花岡の中で生きていた。彼はなりたい自分を見失わずに済んだんだ