こんにちは、朝ドラみ隊です。
優三さんいてくれたらなぁ……おっしゃる通りですね……
【虎に翼】第15週3話あらすじ
「寅子が見ているのは本当の優未ではない」。花江の言葉は寅子の胸に突き刺さる。
自分は優未に利口であることを強いていたのではないか? 家族に我慢をさせていたのか?
悩む寅子の前に現れたのは調停を担当中の福田。彼女は寅子に怒りをぶつけ、握りしめた工具を振りかざす……
苦悩する寅子。直明の伝える真実
花江につきつけられた『寅子が見ているのは、本当の優未ではない』という言葉。
寅子が考え込んでいるところに、直明がやってきました。
(寅子)私の……何が駄目だったのかしら
(直明)駄目ではなかったけど、本当に些細な、「ん?」みたいなズレは結構あったかな。
でも寅子は日々家族のために頑張っている。自分たちも我慢すべき。
そう考えていたら、とんでもなくおかしなことになってしまった。
致命的となった『84点』のテスト
関係が決定的に崩れたのは1年前。優未が84点のテストを寅子に手渡した、あの日。
(直明)優未が算数で、31点をとってきた
帰宅した直明が目にしたのは答案を改ざんする子供たちの姿。
その改ざんはとても稚拙で、よく見ればすぐに気づくものです。
しかし、寅子は気づかなかった。そして優未に次は100点を取るように求めた。
(直明)優未はお姉ちゃんの顔色をうかがって、ズルしてでもいい子のふりをしてる。
それを、お姉ちゃんも求めてきた
最後に直明は、「仕事に燃える寅子が好きだからこそ、新潟には1人で行くべき」と、はっきりと伝えるのでした。
信じていた日常は全てまがい物だった?
それから、寅子の目に映る世界は随分と変わってしまいました。
朝、何気なく声をかけて、お弁当をこしらえてくれる花江も。
離婚調停で福田にかけた「自分を顧みろ」という言葉も。
竹もとでうっかり聞いてしまった、学生たちの本音も。
今まで必死だったから気付けなかっただけかもしれない、第三者から見た「佐田寅子」。
寅子の心は、揺らぎ始めていました。
再会、福田瞳
数日後、寅子は家裁の長椅子に福田が腰かけているのを目にします。
(福田)私、あの日……とても具合が悪かったの。だから調停に行けなかっただけなの
しかし、夫に家を追い出された彼女が身を寄せる先には、電話なんてありません。
福田は手元のハンカチを握りしめながら、寅子に怒りをぶつけます。
(福田)ねぇ、どうしたらいいの? あんたのせいで夫と裁判しなきゃいけなくなって。
いつも女の味方みたいな顔してさ。
(寅子)私は女性の味方ではありません
寅子は、はっきりと、よどみなく、言い切りました。
寅子、命を狙われる
(寅子)私は法律の下、全ての人を平等に見ます。そして困っている人に手を差し伸べたい……
(福田)私は困ってる! 困ってるの!
福田は手元のハンカチから何かをのぞかせます。
(福田)恵まれた場所から偉そうに…… あんたみたいなやつが一番腹立つのよ!
福田の手に握られていたのは、金属製の工具。
鋭く尖った先端が寅子に振り下ろされようとしていました。
寅子の知らない優未の姿
結局福田は取り押さえられ、寅子は無傷で済みました。
帰宅し、扉を開けようとする寅子でしたが、昨晩の件がその手をためらわせます。
その時、室内から楽しそうな声が聞こえてきました。
(直明)犬も歩けば棒に当たる!
窓から室内を覗く寅子。今日は道男も来ていて、子供たちはかるたをしているようでした。
家族に大事にされている優未。かるたを取り合い、はしゃぐ子供たち。
寅子の脳裏をよぎるのは、優三の言葉。
(優三)……優未のいいお母さんでいてもいい
寅子はたまらず、玄関の戸を開けました。
孤独な開拓者、寅子。その心情を考察
朝から別の意味でハイカロリーな放送でしたね。
本当に優三さんがいてくれればと思ってしまいました。
今回は寅子の孤独について考察します。
元々法曹界に女性の居場所がない時代から戦ってきた寅子。
竹もとの学生さんが何故、弁護士を目指せるのか? 出世を考える事ができるのか?
それは寅子や穂高先生、女子部の皆が道を切り開いてきたからです。
女性裁判官として絶賛ルート開拓中の寅子は、隙を見せてはいけない状況にいます。
だから家に帰るのが遅くなる。だから帰るころにはへとへとで、子供のことを見てあげられない。
そうやって必死に戦っているのに、その苦悩を共有できる人は誰もいない。
さらに寅子は、司法試験に合格した当初から「弱きものを助ける」ことを目指していました。
寅子が福田に言ったように、弱きものとは必ずしも女性を指す言葉ではありません。
三淵さんも過去のインタビューの中でこのように語っています。
わたくしは、女性のためとか男性のためとか、そういうことを考えたことはありません。
あえて言うのであれば、か弱きものの力になれたらという思いで、法律家を目指したのであります
(記事より引用)
この考え、すごく難しいものではないでしょうか?
調停は、自分たちで問題を解決できずに困っている人が頼る場所です。
そこで、日本初・女性の裁判官が担当するとなれば、福田さんのように肩入れを望んでしまうことも十分に考えられます。
ですがこれは、寅子の信条にも、法の下の平等にも反している。だから認められない。
やはり優三さんという最大の理解者を失ってしまったことが、非常に大きく響いていますね。彼がいれば、このもやもやがここまでこじれることもなかったのでは……と考えてしまいます。
ですが、私は寅子なら、その苦悩を乗り越えることができると信じています。
幸い、直明も花江ちゃんも、寅子のことが嫌いになったわけではない。助け船を出してくれている。
花江ちゃんが子供たちに弱いところを見せたように、寅子も弱みを見せるのではないでしょうか?
だってみんな、本当は寅子のことが大好きなのですから。
以下は2020年の記事です。
子供が父親と仲良くなる方法を尋ねる内容なのですが、優未ちゃんもこんな気持ちなのでしょうか。

ネットの反応
いつも優しい直明が語った言葉。昨日怒りを爆発させたはずなのにいつも通りの花江。自分を慕ってると思っていた学生の言葉。それを否定しない梅子……全部傷ついてしまうよね