こんにちは、朝ドラみ隊です。
崔さん……
それしか言葉が見つかりません……
【虎に翼】第6週2話あらすじ
女子部廃止の危機を背負い、必死で勉強を続ける寅子たち。月日は流れ、昭和13年(1938)3月。ついに卒業の日を迎えた一同は、穂高先生の答辞を聞いていた。
「長年の慣習を変えることは容易ではない。それらが間違っていると分かっていても、変えられないのが人間だからだ。それでもそれを我々は溶かし、引きはがし、上塗りしていくしかない。君らが背負うものは重いが、君らはその重みに耐えうる若者だと私は知っている」
「卒業、おめでとう」
「はやく花岡寅子になっちゃえばいいのに」
昭和13年(1938)、4月。
働きながら次の司法試験への勉強を続けることにした寅子は、共亞事件で世話になった雲野弁護士の事務所の戸を叩いていた。最も、何か大きな仕事があるわけではなく、現状ではお茶くみ扱いだ。
しかし寅子はそれにめげることなく、卒業後も女子部の面々で集まっては勉学に励んでいる。そんなある日、寅子は司法官試補となった花岡の元を尋ねていた。花岡も寅子と同じで、大した仕事をさせてもらえないそうだ。
「花岡さんは、お父様みたいな弁護士になりたいのよね?」
同じように見習い時代を過ごし、地元で弁護士事務所を開いた花岡の父。憧れるのも当然の人物であるはずなのだが、花岡は言葉を濁らせる。話題を切り替えるように、花岡は自らが桂場判事の下についたことを話す。
桂場の優秀さは寅子も知っての通りだ。しかしどうしても、女は裁判官にはなれないと言われた言葉がちらつく。
「やっぱりすごいな、猪爪は。俺は裁判官向きじゃないと言われたよ」
花岡曰く、桂場は本心で寅子が裁判官に向いていると思ったらしい。しかし、女性に開かれた司法の道は弁護士のみ。寅子は複雑な表情を浮かべる他なかった。
帰宅後、花江と話す寅子。
「はやく花岡寅子になっちゃえばいいのに」
いたずらっ子のような口調で言う花江。婚約さえすれば、これまでと変わらず勉強を続けられるし、いざというときに取り返しがきく。花江の言うことは正しいと分かっていても、素直に首を振ることは出来ない寅子なのであった。
翌日、いつものように甘味処で勉強会を開いていた女子部の下に警察が現れる。彼らは畳の上に土足で上がり、崔を見つけるや否や、兄はどこにいるのかと問いただす。
崔が警察に、兄は朝鮮に帰ったことと、受け取った手紙を渡したことで、嫌味を言いながらも一旦引き下がった警察。皆を巻き込んでしまった以上説明しないわけにはいかないと感じた崔は、静かに口を開いた。
崔の「やり残した」こと
崔を日本に呼んだのは彼女の兄だ。明律大学が女子部を創設する知らせを聞いた崔の兄は、崔が自分と同じように法の知識を得ることが出来れば、食い扶持に困ることはないと考えた。
しかし、去年の筆記試験のあと特高警察が崔の家を訪れ、2人を思想犯の疑いで連行したのだ。取り調べ中、崔が高等試験を受験したことを知った刑事は、呆れ顔で言い放った。
「試験を受けるのと受かるのは違う。朝鮮人で思想犯の疑いがある君を受からせる奴などどこにいるというのだ」
その後2人はすぐに釈放されたものの、崔の兄の出版社の本は次々発禁処分を食らい、編集長も度々拘束されてしまう。まともに商売もできない状況に追い込まれ、崔の兄は朝鮮に戻ることを崔に提案した。ところが崔はこれを拒否。彼女にはまだやるべきことがあった。
「私はみんなの試験を見届けてから国に帰るつもりだった」
つまり、崔が試験からこちら必死に勉強していたのは、学友とこれからの女子部の学生のためで、自分のためではなかったのだ。
「みんなは次こそ受かるって信じてる。だから少しでも役に立ちたかった」
静まり返る一同。重苦しい空気の中、口を開いたのはよねだ。
「今しかないぞ。朝鮮に帰るなら、今しかない」
その言葉に対して、崔は静かに微笑みを返すのだった。

級友の未来を見届けたいと願う崔の覚悟に感動!でもせっかくなら崔も一緒に……
感情のジェットコースターみたいな放送でしたね!
共に法曹界を変えていこうという気持ちのこもった穂高先生の言葉に感動し、花岡のスーツ姿にときめき、花江ちゃんの可愛さに心を打たれ、崔さんが抱える重すぎる背景に言葉を失う……。
よねさんが「帰るなら今しかない」と言った言葉に、崔さんが返したのは笑顔だけというのがもう非常にじーんと来てしまいました。崔さんにとって皆は、自分が危険に晒される可能性を加味しても、見届けたい大切な人たちだったということですよね……。どうか崔さんによくないことが起きないことを祈るばかりです。

崔香淑の覚悟を聞き届け、思わず応援してしまうネットの声
香淑さんが勉学に励んでいたのは自分のためではなくみんなのためだった……女性、留学生、特高と色んな偏見を背負っていてしんどすぎる