こんにちは、朝ドラみ隊です。
私の翼コーナーのナスが……
【虎に翼】第23週3話あらすじ
「女性は好きで働いてるんでしょ?」良助の考えに同意する小橋。
寅子たちがぎょっとする中、小橋は語る。「その不満を、自分より弱いものにぶつけてないか?」
人生の後輩を導く小橋。一方寅子も、後輩たちのため労働環境の改革に乗り出す――
『中途半端』な自分たちにとって、平等は損も多い
(稲垣)社会に出て働きたい女性はたくさんいるんだよ
(良助)どうして働きたいの? 自分から辛い思いをしに行ってるってこと?
誰も質問に答えられない中、口を開いたのは小橋でした。
(小橋)分かる! 別に勉強しなくていいなら、働かなくていいなら頑張りたくないよな
しかし、それでは周囲は自分に振り向いてくれない。だから頑張るしかない。
『できれば頑張りたくない』自分たちが、『頑張りたい』女性と比べられるのは腹が立つ。
(小橋)お前が想像している通りその苦しさはずっと続くし、ずっとできる奴らと比べられ続ける
小橋は「平等な世の中には、自分たち中途半端な人間にとって損も多い」と言うのです。
ちちんぷいぷいで書けた魔法
(小橋)確かに損なこともある。
でも、その苛立ちを向けるとき、お前 弱そうなやつを選んでないか?
怒りを向ける相手として、自分より弱そうな相手を選ぶこと。
それは、平等を目指す社会からは反する行為です。
(小橋)お前自身が平等な社会を拒む邪魔者になる。……嫌だろ?
小橋の話は、裁判官にも法律にも関係ないものでした。
しかしその言葉は、確かに少年の心に響いたのです。
優未の入学式当日
勉強会終了後、浮かない顔の秋山は寅子に本音をこぼします。
(秋山)……男と女のつらさをひとくくりにされたくない
女は人の3倍頑張らなければいけないと教えられて育ってきた秋山。
だから秋山は人の5倍頑張って、弱みを見せないようにして、やっと社会に認められ始めた。
(秋山)でも、まさか今なんて……
そんな時期に、秋山は子供を授かったのです。
直明からの嬉しすぎる頼み事
(秋山)自分でやっと切り開いた道を、自分で閉ざさなきゃいけない……
秋山の悩みは、かつて寅子が穂高先生と意見を交わした悩みでした。
(秋山)夫は「資格があるのだから、子育てがひと段落したら仕事に戻ればいい」と。確かに弁護士はできるかもしれません
(寅子)……弁護士になるにしても、経験がなく、子供のいるあなたを雇ってくれる事務所があるか分からない
自分が子育てしている間に同期はどんどん出世し、元居たポジションに戻ることも難しくなる。
寅子は心を込めて、秋山に伝えます。
(寅子)秋山さん、私あなたが心から望む選択なら、どんな選択も応援する。そのうえで、もし判事を続けたいと思うなら、あなたの居場所は必ず残すから
航一親子、やっぱり似ている考え方
夕食時、今日の出来事を皆に話す寅子。
言い淀む朋一に、寅子は「なんでも言って」と促します。
(朋一)そんなことを言って大丈夫なのかなって。駄目だった時、余計に傷ついてしまうのでは?
(のどか)最初から期待しなかったら傷つかなくて済むというのはあるわ
(航一)……なるほど
2人の考えを聞いていた航一は、思わず素直な気持ちを口にしました。
(航一)僕の子供たちだなぁと思ってしまって
寅子が来て以来、よく話すようになった航一。
それはかつて、照子が死の間際に望んでいたことでもありました。
法曹界の未来のため、諦めず道を探す寅子
秋山の居場所を守るべく、早速動き出した寅子。
(寅子)失礼いたします
(桂場)入れ
寅子は桂場に、育児休暇や短時間労働についての意見書を提出していました。
(寅子)桂場さんから最高裁へ働きかけてはいただけませんか?
(桂場)時期尚早だ
何度も寅子の道に立ち塞がってきた『時期尚早』という言葉。
寅子は努めて冷静に、桂場に尋ねます。
(寅子)「その時」とはいつですか?
出産で出世の道が立たれてしまう現状で、一体女性法曹が増えるのはいつになるというのか。
必死に訴えるものの、桂場の態度は変わりませんでした。
(寅子)……分かりました。では別の道を探します
2冊の意見書を桂場の部屋に置き去りにし、寅子は部屋を出ていきました。
恩師と交わした言葉
再び1人になった桂場の脳裏に、記憶の中の1場面が浮かびます。
(穂高)君の次の世代がきっと活躍を……
(寅子)私は今、「私の話」をしてるんです!!
あの時、部屋の外で待機していた桂場。
彼は寅子が出ていったあと、たまらず口を開きました。
(桂場)……今のはあんまりじゃないですか、先生
(穂高)…………君はさっきから、何に怒っているんだね?
(桂場)分かりません。ただ……先生だけは彼女を最後まで信じてあげるべきだったんじゃないですかね
後輩のために、法曹界を目指す道の舗装を。
寅子の用事を果たすべく、秋山と寅子は竹もとを訪れていました。
(梅子)はい、しょうが湯。私はつわりの時、これに救われたわ
秋山がしょうが湯を受け取った直後、轟とよねがやってきます。
よねは秋山を見るなり、語気を強めて言いました。
(よね)どぎもを抜かれるほどのなまぬるさだな。「同期の誰よりも出世して社会を変える!」なんてキャンキャンほえてたくせに
(秋山)……山田さんとは司法研修所で同期でして。
その後も続々と集まる寅子の知り合いたち。全員の前で寅子は宣言します。
(寅子)私たちが次にするべきは、道の開拓ではなく、舗装です

小橋のカッコよさにノックアウト
時期尚早の対義語が今でしょ……深いことを朝から聞いたような気がします。
小橋の印象があまりにも強かったので、本日の考察・予想は小橋を中心に。
明律大学に進んだ寅子たち女子部を鼻で笑っていた小橋。
ですが梅子さんのおにぎりを食べたり、可愛らしいところもありました。
戦後、久藤に「君の同期も働いてる」と言われ、寅子が案内された職場にいたのは、花岡ではなく小橋でした。
そして寅子が新潟へ向かうことが決まった最後の日。
多岐川の熱い抱擁を受ける寅子を見て、小橋がこぼした「いいなぁ」という言葉。
小橋はここで初めて、自分の気持ちに素直になれたのではないでしょうか。
寅子が新潟にいた3年の間に、同期の轟は着実に仕事をこなし、よねも司法試験に合格。最も近い立場だった稲垣も出世し、小橋は取り残されたように感じたはず。
小橋は司法試験に合格し、今の立場にいます。彼は決して中途半端ではないのです。
ですが、学生時代から優秀な周囲と比較され続けてきました。
そのおかげというべきか、彼は寅子や轟など、他の同期にはない独自の視点があります。
家庭裁判所は様々な悩みを持った人が訪れる場所。
彼のような考えを持った人物がいることは、それだけで意味があるのではないでしょうか?
育休が認められるようになった現在でも、長期間の休みというのはなかなか難しいようです。
リンク先の記事では母親と弁護士を両立している方の苦労が綴られています。
詳しくはこちら👇
そして、シネマサルーンではXのフォロワーを募集しております!
記事の作成にも一層熱が入りますので、よろしければXのフォローをお願いいたします!
ネットの反応
小橋の言葉を聞きながら涙が出た あの時「いいなぁ」と呟いて多岐川さんに抱きしめられた小橋が、この数年間で受け取った愛を感じる