こんにちは、朝ドラみ隊です!
花江ちゃんがつぶれないか心配です。寅子には支えてくれる人がたくさんいますが、花江ちゃんはほぼ社会との関係性を断ってしまっているので……
【虎に翼】第13週2話あらすじ
「離婚届を突きつけられた。光三郎を連れて家を出る。」
かつて届いた手紙と現状が違い過ぎることに、頭を悩ませる寅子。
梅子は彼女の元を訪れ、事の真相を話す。轟とよねは梅子の弁護士として、大庭家の闇に切り込んでいく……
梅子の手紙は、一体なんだったのか
調停の席で1人佇む寅子は、かつて司法試験前に梅子から届いた手紙の内容を回想します。
(梅子)夫に離婚届を渡されました。若い女と再婚するそうです。
長男はもう無理かもしれない。でもせめて、次男とこの子は……絶対に夫のような人間にしたくないの。
もっと早くこうするべきだった。
そうすれば、長男や次男も助けられたかもしれない。
自業自得です。
追い詰められ、離婚したはずの彼女が何故まだ大庭家にいるのか。
相変わらずの「スン」は、何に耐えようとしての表情なのか。自分にできることはないか。
そう声をかけたくとも、大庭家騒動の調停人となった以上、寅子が動くことは叶いません。
そんな時、控えめにノックの音が響きました。
梅子が生きていたことを、伝えなければいけない人がいる
(梅子)トラちゃん……!
部屋に入ってきたのは梅子です。彼女は開口一番、寅子に謝罪の言葉を投げかけました。
(梅子)さっきはごめんなさいね。まさかこんな場所で出会うだなんて思わなくて……。
嫌な態度をとっちゃったわね。トラちゃんが裁判所勤めなんてびっくりだわ……。
……あの時はごめんなさいね
「あの時」とは、試験直前になって梅子が去ってしまったあの時のこと。
手紙だけで別れを告げる形になってしまったことを、梅子はずっと謝罪したいと思っていました。
再会を喜び、涙ながらに喜び合う2人。
梅子が生きていたことを、伝えなければいけない人たちがいる。
寅子は梅子をある場所へ案内しました。
轟とよね、梅子と再会!
(寅子)ごめんなさいね、また来ちゃって。……でも、どうしても梅子さんを会わせたくて
梅子を連れてきたのは轟法律相談事務所。
彼女は轟とよねの現状を一目見て把握しました。
(轟)とにかく! よく無事でいてくれた! 嬉しいぞ!
(よね)あほ。いつまで泣いている
(轟)めでたい涙だ! 好きなだけ泣かせろォ……
轟とよねが軽口をたたきあっているさまは、梅子に昔を想起させるには十分です。
当然、彼女は高淑と涼子のことを思い浮かべました。
しかし、誰も彼女たちのその後を知りません。
もちろん寅子も、高淑のことは伏せたまま話を合わせました。
大庭家の真相。梅子の人生が一番輝いていた学生時代
そして、梅子は語り始めます。
(梅子)あの日、光三郎と一緒に逃げたけれど、結局10日も経たないうちに見つかって連れ戻されてね
もう全ておしまいだと思っていた時、夫が倒れたの。
一命はとりとめたけど、体に麻痺が残って……世話をする人が必要となった
離婚届は、まだ提出されていなかった。だから……
(よね)離婚は取りやめ、あんたがあのクソ男の世話を?
(梅子)光三郎のそばにいていいという条件でね
劣悪すぎる待遇に、一同は口を閉ざすほかありません。
しかし、寅子だけは違いました。
(寅子)梅子さん、あのね。私嬉しかった。さっき梅子さんが光三郎ちゃんに耳打ちした時。
梅子さんは、新しい民法がきちんと頭に入ってるんだなって
その言葉に、よねも反応を見せます。
ところが語らいの場は、寅子が人を待たせているという理由で唐突にお開きになってしまいました。どこまでも賑やかな寅子を好ましく思う轟と、鬱陶しがるよね。
2人の言い争いを聞いて、梅子はしみじみ言いました。
(梅子)懐かしいわ……戻ったみたい。…………私の人生が一番輝いていた、あの頃に
寅子、花江。互いに仕事が大忙し
寅子が待たせていた人とは、浦野でした。
本来、調停人はまったくの第三者であることが望まれます。しかし寅子は、梅子の同窓。
無意識でも梅子に肩入れしてしまうことが考えられると、寅子自ら浦野に相談したのです。
しかし人手が足りないのもまた事実。今回は特例で許可を出すと返事をもらいました。
面談が終わったらすぐさま多岐川と合流し、『愛のコンサート』の会場探し。
夜、家庭局に戻ってきたら家庭相談と、休む暇もありません。
忙しいのは寅子だけではありませんでした。
家事を一手に担う花江は、彼女なりに皆を支えるため、自分の食事も後回しで子育てに奔走中。
手伝おうとする直明に対しても「お勉強に集中!」と言って追い返してしまうのでした。
『遺言書はニセモノ』
ある雷雨の日。
大庭家一同は、大きな机の周りに一同に介していました。
(轟)弁護士の轟と申します
(よね)助手の山田です
轟は名刺を差し出しますが、渡したい相手の徹太は机の反対側。
彼の名刺は、光三郎に渡され、リレーのようにして徹太の元まで運ばれました。
(轟)梅子さんに頼まれて、遺言に書かれていた証人について調べました……
結論からいえば、遺言書に書いてある住所は全く別人のものだったのです。
遺言書の内容が無効というだけで済めばよいが、有印私文書偽造罪にあたる可能性もありました。
(すみれ)なんだ、もうバレちゃったか
追い出されるすみれ。室内には相続人だけが残りましたが、ここからが本当の地獄でした。
母を蹴落とすことに躊躇がない息子たち。梅子は争う姿勢
(徹太)お前たち、それと母さんも……相続を放棄しろ
徹太は大庭家の財産を管理するには自分が最もふさわしいと考えていました。
次男の徹次は戦争から生還したものの後遺症を患い、何年も家にこもり切り。
三男の光三郎はまだ幼すぎるからという主張です。
(徹太)そもそもこの家の財産は元々全部、長男である俺のものになるはずだったんだ。
その権利が俺には……
(よね)ないですよ。民法が改正されたことくらい 弁護士なんだからご存じですよね?
配偶者は1/3。残りの2/3を子供たちで分けるのが、現民法の定めるところ。
しかしそれを聞いた徹次は、信じられないようなことを言いだします。
(徹次)その女が言う通りだ! ……そ、そうだ! 母さんだけ放棄すればいい!
(梅子)……私は放棄しませんよ
こんな調子でまとまるはずもなく、調停に持ち込まれてしまうのでした。

何十年も耐えてきた梅子さんの苦しみがあまりにしんどい
梅子さんの息子とて許せん! で締めくくられた第2話でした。
今回の考察は大庭徹男が離婚届を出さなかった理由についてです。
私は大庭徹男に離婚を思いとどまらせた人物がいたと考察しています。
大前提として、大庭徹男は梅子さんを鬱陶しく思っていたはず。「スンッ」としているように見えて、確固たる自我があり、頭もよい。光三郎を連れまわし、子育てを常おばあ様に任せない。そもそもすみれさんとの関係の邪魔になるetc……
戦前は離婚女性が親権を持つことは出来ませんでしたから、子供が大事なら離婚届を出して光三郎くんだけ回収すればいいはず。(子煩悩だったりするような描写はありませんでしたから、自分の所有物を奪われまいとしていたのかも)
梅子さんは介護要員として大庭家に残っていましたが、自らの病を見越して……というのも考えにくいです。戦前、病を患っているようにはとても見えませんでしたから。
そもそも、離婚届を先に叩きつけたのは大庭徹男の方です。
※28話の出来事です。”あの”海辺で遊んだ回ですね……👇

旧民法では、離婚を切り出せるのは男性側のみだったそうです。
さらに、離婚には親の合意が必要だったとか。(詳細はこちら)
紙を叩きつけて「やっぱりなし!」は普通考えられないので、常さん辺りが何か助言をしたのかも。
「離婚して縁を切るのではなく、光三郎を人質に言うことを聞くようにさせておいて、あなたはすみれさんと遊ぶ方が賢いですよ……」とか。
でも常さん、すみれさんのことも鬱陶しく思っているようでしたから、違う可能性もあるのかも。
特にすみれさんはあれだけ記憶に残る風体をしているからにして、まだまだ出番がありそうな予感!
とにかく明日が楽しみです!
遺言書作成自体は終活の普及に伴って増えているようです。(法務省調査まとめ6ページより)
ですが、まだ元気だからと遺言書を書かない方も多くいらっしゃるようす。
大庭徹男も実はこの辺りの理由だったりして……

ネットの反応
愛人と上手くいきそうになったから追い出そうとしたのに、いざ介護が必要になるや否や家に呼び戻す。人は便利な道具じゃないんだぞ……!