CLベスト16 2ndレグ ネイマールは爆発しムバッペが雄たけぶ。PSGとドルトムントをユニークレビュー

サッカーピックス UEFAチャンピオンズリーグ

ホランドが輝くか、パリが輝くか。

コロナウイルス対策でまさかの無観客となったパルク・デ・フランス。1stレグを1-2で落としたパリ・サンジェルマンとしては勝利が絶対条件。かつ、2点を失点すれば突破はかなり難しくなる。そんな中での相手はドルトムント。次代のスーパースター、ホランドが爆発すればそれでおしまいである。しかしPSGには現在進行形のスーパースターが居る。アルゼンチンのカバーニ、ブラジルのネイマール、そしてフランス国の英雄ムバッペ。

無観客だが、試合前のチャンピオンズ旗バタバタは行われる。パルク・デ・フランスおなじみのエッフェル塔のシンボルが剥き出しになって異様な感じ。しかし選手は気合十分。CLはCLなのだということか。試合開始、夜空に無数の花火が上がる。本来なら大歓声でその音はかき消されるだろう。その音がスタジアムにこだまする様はなぜか無情に聞こえてしまう。

試合開始。PSGペースからいきなりの先制。

試合開始。序盤から激しい展開。ドルトムントは押し込まれるとすかさず最終ラインに5人を並べ、入り込むスペースを消去してしまう。倒れたネイマールをディマリアはガン無視。いつものことという事か。はたから見ると仲が悪そうに見えしまう。24分、カバーニへがスルーパスからファーヘの豪快なグラウンダーシュートを放つがこれはGKがつま先で弾いて枠外へ。ビッグセーブ。しかしドルトムントはホーランドを前線に残し、5-4のブロックで手堅く守るが、攻撃に光明は全く見えない。そして直後27分、ディマリアからのなんでもないコーナーキックをネイマールがまさかのダイビングヘッド!!

なぜそこにスペースができた? ドルトムントの5番がディマリアの「落ちるCK」に完全にしてやられた。おいおいハキミ……チームメイトは誰も彼と目を合わせない。

ドルトムントはこれでプランが崩されたか。3バック以外がどんどんスペースに飛び出していく。しかしこれで試合はオープンに。前半終了間際、パスを出さないネイマールが中盤でこねる時間を利用してゴール前に上がったベルナトがディマリアのシュートクロスをこっそりワンタッチ。PSGにとってあまりにも大きい2-0となって前半終了。

DFの悲鳴をよそに、狂おしく攻めるドルトムント。

後半開始。傘にかかって攻めるドルトムントだがPSGが固く守る。ドルトムントはしばしばとんでもないカウンターを食らうが耐える。センターバック陣の焦燥をよそに、ハキミは気持ちよく上がる。PSGがボールを取れば簡単には与えない。PSGのうまさが光り時間は過ぎゆく。サラディアout、ムバッペin。できたスペースでネイマールが光る。ムバッペが走ると、ネイマールは出す。ベストフレンドか

PSGはキンベンベとベルナドが面白い。キンベンベはCBなのにドリブルしまくり。ベルナドの超高速パスはきっと世界一

ボールを眺めるだけで面白い。恍惚のクオリティ。

試合はやがて、ハイレベルな止めて蹴るの応酬に包まれる。無観客の中で選手個々の技倆だけが際立ち、一種崇高さすら感じさせる美しいフットボール。時間はどんどん過ぎてゆく。86分、ハキミout、ゲッッェin。マルコ・ロイスはここに居ない。直後にエムレ・ジャンがネイマールに対する暴力行為でレッドカード。劇場の幕は近い。ネイマールはイエロー、なぜか客席のディマリアにもイエローカード。次節の出場は停止。審判に何か言った感じ? ムバッペもイエロー。カードの応酬で時間はみるみる過ぎる。

そして2-0で終幕。驚異のホーランドは偉大な試合でひとり取り残された。合計スコア3-2でPSGが次のラウンドへ。無観客の中でムバッペの雄たけびがこだまする。仲間外れのカバーニにトゥヘル監督は檄を入れてチームは一つに? パリにビッグイヤーの影が忍ぶ。

 

 

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