こんにちは、朝ドラみ隊です。
桂場さんが寅子を理解するように、寅子もまた桂場さんを理解している……
【虎に翼】第20週4話あらすじ
遂に航一が猪爪家を訪れる日がやってきた。総出で航一を迎える準備をする猪爪家だが、直明がいない。
やがて航一が現れ、そのすぐ後に直明もやってきた。
――自らの彼女、玲美を連れて。
寅子と航一、いつもの竹もとで相談
竹もとにて、航一を自宅に招くための相談をしている寅子。
(航一)ケンカ、終わったんですか?
(寅子)いえ、まだなんです。そのことも含めて折り入ってご相談が……
そこに桂場が来店。彼は寅子たちを見て「目立つ行動は慎むよう」伝えます。
独身同士なのに何の問題があるのか? そう返した寅子にさらに言葉を返そうとする桂場でしたが。
(梅子)お味見、お願いします
桂場さん、寅子に図星を突かれる
前回と同じく、桂場は角の席に座り、ゆっくりと団子を口に運びます。
息をのんで見守る寅子たち。桂場の答えはNOでした。
(おばあちゃん)今日はなかなかの出来だと思ったんだけど……
(梅子)いえ、そう簡単に味が引き継げるとは思っていないですから
とは言っても落胆の色を隠せない梅子に、寅子は思ったことを素直に言います。
(寅子)でも私、梅子さんは結構いいところまでいっているんだと思うわ
(梅子)いいのよ、気を遣わなくて
(寅子)そうじゃなくて、だって桂場さんがここまで熱心に付き合うって そういうことだもの
(桂場)俺はこの場所とこの味がなくなるのは寂しい…… それだけだ
店主は桂場の竹もとに対する深い思い入れに、嬉しさのあまり言葉をなくしてしまいました。
梅子も気合が入ったようです。
(梅子)……完璧に味を引き継げるよう、修行、頑張りますね
(桂場)………………頼んだ
花江、相変わらずの鋭さで隠し事を看破
そして、いよいよ猪爪家に航一が訪れる日がやってきました。
寅子はロールキャベツを作り、優未に味見を頼んでいます。他の家族は掃除残しのチェック中。
と、その時、慌ただしい猪爪家にサックスの音が響き渡ります。
(花江)直治! いい加減やめて! 早く手伝ってちょうだい!
(直治)俺、さっき洗濯物干したよ。それに直明兄ちゃんもいないじゃん
直明は遅れて来るらしい……と咄嗟にフォローを入れる寅子。
彼女の顔を見て、花江はピンときます。
(花江)トラちゃん、うそついてる?
しかし、その問題が追求されるよりも少しだけ早く、待ち人が猪爪家を訪ねてきました。
遂に登場、直明の恋人
航一を早速居間に座らせ、寅子は家族の紹介を始めます。
家族であり親友の花江。その息子たち。家族同然の道男。
そして寅子は開けっ放しの窓の方へ皆の視線を誘導します。
(寅子)それと、弟の直明と……
(玲美)直明さんとお付き合いさせていただいている、田沼玲美と申します
(寅子)どうぞ、お入りになって
予想外の人物の登場に花江は驚きを隠せません。
寅子は優未と航一、直明以外にはこのことを隠していたのです。
(花江)ひどいわ、そんな……わざわざ同じ日にあわせるなんて
(優未)違うよ花江さん。お母さんはね、航一さんが来る日にわざわざ合わせたんだよ
航一、第三者として判断を任される
(寅子)だって私からしたら花江も直明も大事だし、冷静な判断ができない。だから航一さんに冷静な 意見をお聞きしようかと
(直人)……ちゃんと話してみたら?
(直治)そうだよ。俺、家の中がギスギスするのはこりごりだよ
どちらかの立場に偏っていては、正しい判断を下すことができない。
寅子はそう考え、この場をセッティングしたのです。
息子たちにも説得され、花江は心を決めたようです。
(花江)航一さん、本当に……身内の話でお恥ずかしいのですが、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします……
朗らかな笑みを浮かべ、頷く航一。
それを了承の合図とした寅子は、高らかに宣言します。
(寅子)では久しぶりですが、家族裁判を始めます!
久しぶりの家族裁判
久しぶりの家族裁判。寅子はまず、初対面の玲美に挨拶をしました。
(寅子)改めて……初めまして、玲美さん
(玲美)お姉さん、実は私、初めましてじゃないんですよ
なんと寅子と玲美は家庭裁判所発足の際に、一緒に準備に関わっていたのです。
その後、3年前に偶然再会。当時クラスで問題を抱えていた直明は、玲美に手伝いを頼んだそう。
ちょうど、花江が寅子の元を訪れているときの出来事でした。
(花江)えっ家に来たの?
(玲美)ええ。みんなでライスカレー作って食べたわよね?
(花江)ねえ、その話聞いてない
怒る花江。気まずそうな息子たち。そんな中、道男がぽろりと呟きました。
(道男)つうかこの人めちゃくちゃしゃべるな。寅子みたい
(航一)……寅子
主張する花江。納得のいかない玲美
話題を戻し、双方の主張を聞きたい寅子。ところが寅子の言葉を待たずして、玲美が話し始めます。
(玲美)花江さん、私を同居させたくないのは直明さんとの結婚が気に入らないからですか?
(花江)そうじゃないわ! 私は自分の経験から、結婚した夫婦は2人だけで所帯を持って…… 特に最初は、嫁と姑は同居はしない方がいいと思っているの
花江の主張は、先日寅子と話したとおりのものでした。
ところが玲美は、花江の主張に疑問を抱いたようです。
(玲美)えっと…… でも花江さんは直明さんのお母さんじゃないですよね?
(花江)いや、そうですけれど、私は直明ちゃんの義理の姉であり、母代わりなんですから
その時、初めて直明が意見を言いました。
花江への”親孝行”
(直明)母親代わりだからこそ、親孝行させてほしいんだよ
それこそ、直明が同居を望むもう1つの理由。
(直明)花江さんに、お姉ちゃんに。僕を大学に通わせてくれた恩をこれからどんどん返していきたいんだよ
その言葉に呼応するように、直人が口を開きます。
(直人)……僕、覚えてるんだ。お父さんが出征する時のこと。お父さんに言われたんだ、『お母さんをよろしく頼む』……って。だから、その役目は僕らのものです
そしてこれは、「花江が誰かの面倒にならなければならない」のではなく、
直人たちの「育ててくれた大切な母の笑顔が見たい」という純粋な気持ちの表れでもある。
親子の絆の強さに感動した玲美は思わず涙します。
(航一)玲美さん。あなた自身は猪爪家に同居することをどうお考えですか?
(玲美)…………そもそも私は、是が非でも結婚したいわけじゃありません

結婚はしたくないけど同居はしたい玲美さんの目的を考察!
玲美さんの行動は謎が多いです。
現状の情報から考えると、彼女の最終目標は『猪爪家で同居』すること。
それさえ叶うなら、別に結婚という過程は必要ないとさえ考えているように見えます。
同居を望む理由として真っ先に思いつくのは
寅子のように仕事を有利に進めるためですが、これは違う気がします。理由は2つ。
- 結婚していないのに同居しているという状態は、第三者には説明しづらい
- 社会的地位を求めるなら、結婚したほうが有利である可能性が高い。
ではなぜ同居を望むのか? 正直、今の段階で正解に辿り着くのは難しいと思います。
それでも何か同居の理由を考えるなら、『親元から離れたい』等が該当するのではないでしょうか。
玲美さんは戦後、戦争孤児の支援をする東京少年少女保護連盟の一員でした。
戦後誰もが大変だった時期に他人のことを考えられるのは、生活基盤が崩壊していない人だけ。
ということは玲美さんは比較的裕福な家の生まれで、かつての寅子のように、両親から結婚を迫られている。その回避手段として、事実婚に近い形になる同居を望んでいるのではないか……。と考えられるのではないでしょうか。
明日は金曜日。記念すべき第100話です。
直明の同居問題がどう決着するのか、非常に楽しみです!
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ネットの反応
面白家庭裁判回だと思ってたのに泣いちゃった。子供たち、あんなに小さかったのに大きくなって……