こんにちは、朝ドラみ隊です。
猪爪家の騒動の行く末が気になる中、次週の予告もなかなかに興味をそそられる内容だった本日の虎に翼。
直言にくだった判決や如何に……!?
【虎に翼】第5週5話あらすじ
「判決を言い渡す。主文 被告人らはいずれも無罪」
裁判長のその言葉に、傍聴席では割れんばかりの歓声があがる。緊張の面持ちだった直言も、思わず寅子たちの方をふりかえってしまう。当然、寅子とはるは、互いの手を握りしめながら、喜びに打ち震えていた。そして、判決を見届け法廷を去る竹中の口元にもまた、笑顔が浮かんでいるのだった。
その夜、猪爪家では盛大な宴会が開かれていた。直言は皆に謝罪と感謝を伝え、寅子に「自分を信じないでくれてありがとう」と、しみじみ告げる。そうこうしている間に猪爪家に訪問者が。訪ねてきたのは笹山だった。
「これはお祝い。とらちゃんの頑張りを見てきたから」
特上の寿司を持ってきてくれた笹山。彼の傍聴の経験の中でも、あんなに嬉しくなる裁判は見たことがないそうだ。
そしてその夜、検察は先日桂場を取り込もうとした杖の男性の元にいた。控訴審での巻き返しを図ると言う検察だったが、杖の男性はもういいとだけ伝える。結局、検察が控訴することはなく、被告人たち全員の無罪が確定したのだった。
夜も更け、子供たちが寝静まるころ。直言は台所で片づけをしているはるの元を訪れた。その手に握られているのは2枚のチケット。逮捕される前に果たせなかった約束を果たすためだ。それを見たはるは号泣。これまでの自分の不安を口にし、我慢してきたことをぶちまける。
猪爪家にはるの泣き声が響く。安堵のこもったその涙と共に、猪爪家の共亜事件は、ようやく終わりを迎えるのだった。
自らの正義を貫いた男、桂場
一方そのころ、穂高先生は桂場と共に勝利の美酒を味わっていた。直言たちに無罪を告げたあの判決文は、どうやら桂場が書いたものらしい。
「完璧な判決文だった。あれじゃ控訴のしようがない」
桂場をそこまで突き動かしたものを穂高先生は不正に対する怒りだと推測したが、桂場はそんな生易しい感情で判決文を書いてはいなかった。
「司法の独立の意味を理解しない愚か者が許せなかった」
桂場にとっては、検察も、そして寅子も、”司法の意味を理解せず、土足で踏み入ってくる者”という意味では同じものだったのだ。
寅子にとっての”法律”とは
あくる日の朝、にぎやかな猪爪邸からこっそり抜け出した寅子は、甘味処で1人ある人物を待っていた。
「桂場さん!」
寅子を見て逃げようとする桂場を必死でとどめる寅子。彼女は先日の裁判の礼をどうしても言いたくて、甘味処で待ち伏せしていたのだ。しかし寅子の礼に、自分は裁判官として当然のことをしただけだと言い切る桂場。その言葉を聞いて、寅子はおもむろに口を開いた。
「私は、法律とは人を守るための盾や毛布のようなものだと思っていた」
そして、友人は法律のことを武器だと言っていた。でも、それは違うのではないかと。桂場は寅子のことをじっと見つめ、続きを言うよう促す。
「法律とは道具ではなく、それ自体が守らなくてはいけないものだ」
綺麗な水が湧き出る水源のように、守らなくてはいけないもの。寅子の考えを聞いた桂場は、合点がいったように口を開く。
「なんだ、君は裁判官になりたいのか? 君の考えは非常に……」
そこまで言って、桂場は口をつぐむ。
「そうか、ご婦人は裁判官になれなかったね。失礼」
しかし、その気づきは桂場の心情を少しだけ変化させたようで、高等試験を受ける寅子に「せいぜい頑張りたまえ」と言葉を残し去っていくのだった。

猪爪家動乱編完結! しかし早くも次なる暗雲が?
期待以上の活躍をしてくれた桂場さんがかっこよすぎる回でしたね!今日は憲法記念日なわけですが、今日という日に司法をこよなく愛する男が下した判決で物語がまとまったということに何かを感じずにはいられません。
団子食べられてよかったですね!
そして来週の予告では早くも不穏な影が……。女子部の面々を襲う困難は、どうやら試験だけではないようでした。来週も楽しみです!
法律を通してわずかに通い合った寅子と桂場に対するネットの反応
共亜事件の元となった事件を調べていたけど、やはり検察が自白だけを主張し、証拠の検証を怠ったことを指摘され、全員無罪になっている。今では総理になり損ねた人物が、当時の政権を総辞職に追い込むために起こしたでっちあげ事件という説が有力らしい