バスケス・バイロン躍動! 「王者」青森山田高校の育成論、そしてスタメン論

育成

柴崎岳をはじめ、華々しい数のプロ選手を輩出し、J下部組織が鎬を削るプレミアリーグファイナルすら制すなど今や高校サッカー界の王者として君臨する青森山田高校。しかし、今でこそ全国各地からサッカー少年が集まる名門校として知られているが、もともとは弱小高校。

かつては日本代表GK、田口光久が監督を務めた時期もあったが、25歳でのちの名将、黒田監督が赴任した時の部員はたったの18名。しかも、彼にはあったのは高校年代のコーチが少しだけ。監督の経験などもちろんなかったという。

青森山田、黒田監督が大切にしたこと。

しかし、青森山田高校はそこから目覚ましい戦績を残す。以降25年間で全国高校選手権に24回の出場、2回の優勝を果たした黒田監督は、必ずしも褒めて伸ばす指導をしないという。しかし、25年の間に日本はW杯の常連国となり、携帯やSNSの普及など環境が目まぐるしく変化するななかで気を付けたのは、生徒の人間力をサッカーに向けさせる指導だったという。

また黒田監督は育成について、そのウィークポイントについては選手個々に応じてさまざまに形を変えているという。例えば、飛びぬけたポテンシャルをもつ柴崎岳には自分で課題を見つけて解決することを彼に求め、それに築いた彼は目覚ましい進歩を遂げた。

監督がスタメンを決めるのは……。

そして、その先で個々の選手が勝ち得るそのスタメンを決めるもの、それは監督と選手の信頼関係だと語る。監督の期待にどれほど叶えたか、 限られた時間の中で結果を出し続けられる選手、最終的には汗をかける選手がやっぱりチームに必要な選手となる。

黒田監督のサッカー哲学の根底にあるのは、教育だという。 社会人になったときに苦を厭わぬための力を育てる。それが今の指導に欠落しているんじゃないかとも語っている。

新雪のグラウンドを何時間も走るという過酷さでも知られる青森山田高校サッカー部。自ら大型バスの免許を取得し全国を行脚したという黒田監督の元、その栄光は輝き続けていくだろう。

 

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